DeFiとNFT 暗号資産と投資

ビットコインとイーサリアムが交差する!「BRC-721E」規格によるNFTのブリッジ化とは?

2023年6月29日

暗号通貨界において、ビットコインとイーサリアムは最も知名度が高く、信頼性のあるプラットフォームであり、長年にわたり先端を走り続けてきました。その頂上対決が今、NFT(非代替可能トークン)の領域で起こっています。

イーサリアムベースのNFTがビットコインのブロックチェーンに移行することが可能になるという新たなプロジェクトがスタートしました。このプロジェクトは、新規格「BRC-721E」の導入により、イーサリアムのNFTをビットコインのブロックチェーンに移行させる「Ordinals Bridge」を実現しています。

新たな可能性をもたらす「BRC-721E」

BRC-721E規格は、ビットコインの最小単位である1satoshiに通し番号をつけ、任意のデータを紐づけるOrdinalsプロトコルを活用したものです。これにより、イーサリアム上に発行されたNFTをバーン(焼却)し、そのNFTの情報をビットコインネットワーク上の「satoshi」に与えることが可能になります。これが「Ordinals Bridge」であり、これによってビットコインネットワーク上でNFTとして取り扱うことができます。

ここで説明のため、手元にある本を例に取りましょう。あなたが所有する本はユニークで、そのページや表紙の状態、あなたがその本から受け取った特別な思い出など、他のどの本にも存在しない属性を持っています。この本をNFTと見立て、イーサリアムからビットコインへ移行させるとしましょう。これは本を焼却し、その本の特徴や情報をデジタルデータとしてビットコインのブロックチェーンに保存するようなものです。これにより、本の「存在」はイーサリアムからビットコインへと移行され、新たな形で存続することが可能となります。

ただし、このプロセスは一方通行であり、一度ビットコインネットワークに移行したNFTは元のイーサリアムネットワークに戻すことはできません。つまり、本の焼却と同じく、元の状態に戻すことは不可能なのです。この点については、ユーザーがよく理解しておく必要があります。

ビットコインNFTマーケットへの応用

この新たな規格の可能性は、すでにビットコインベースのNFTマーケットプレイス「Ordinals Market」などで実現し始めています。「Bitcoin Miladys」がビットコインウォレットを提供する「Xverse」と協力し、開発を行いました。これにより、イーサリアムからビットコインへと移行したNFTが新たなマーケットで取引されることが可能となります。

さらに、「Ordinals」プロトコルは、人気NFTプロジェクト「Bored Ape Yacht Club」を運営するユガラボによる「ビットコインパンクス」など多くのプロジェクトで採用されています。また、大手暗号資産取引所バイナンスが提供するNFTマーケットプレイス「バイナンスNFT」もこのOrdinalsを採用し、ビットコインNFTに対応することを発表しています。

まとめ

ビットコインとイーサリアムの新たな接点である「BRC-721E」は、両者が連携し、NFTの新たな道を開拓することを可能にします。一方通行であることを理解した上で、この技術を活用することで、デジタルアートとブロックチェーンの交差点で新たな可能性が広がります。

これは暗号通貨界における革新的なステップであり、これからの動向が非常に注目されます。新たな規格「BRC-721E」は、これまでにないブリッジを実現し、デジタルアセットの未来を塗り替える可能性を秘めています。一度焼却されたNFTが二度と手に戻らないことを理解した上で、この新たな世界を体験してみてはいかがでしょうか。

-DeFiとNFT, 暗号資産と投資
-, , , , , , , , ,