日々の採集 Field note
James Dickersonの講座案内に学ぶ、AIへ渡す依頼書の作り方
今回の焦点Focus
公開サービスページと制作の希望を分け、根拠と未決定事項が分かる依頼書へ整理する
AIへ制作を任せる前に、誰のどんな困りごとを扱い、何を作ってもらうのかを決める。James Dickersonは10月21日、用意した完成品を見せながら、業種や提供内容を選んだ理由まで説明する講座を案内しました。
完成品と一緒に、選んだ理由を見せる
Jamesが案内で挙げたのは、AIで作れるのに、最初の顧客をどう見つけ、何をいくらで売るかが分からない人の悩みです。地域の事業者向けに作った広告、販売ページ、問い合わせ後の案内、提供内容を開き、それぞれの判断を説明すると書いています。参加者が同時に作業する形式ではないことも明記していました。10月21日の講座案内
ただし、10月26日に案内先のLumaを開くと、講座は延期、新しい日程は後日案内と表示されています。今回は公開案内を読んだもので、講座を受けた記録や、そこで集客できたという報告ではありません。主催者の登録ページ
前週の15日号では、受注した後も毎月続く納品の難しさを取り上げていました。作る対象と、引き受けた後の作業を一緒に考えている点が、二つの案内から読み取れます。ただ、実際の制作指示や価格の決め方、顧客の反応までは、今回の公開資料では確認できません。
ここから自分の仕事へ持ち帰るなら、完成品の見た目だけでなく、「誰に、何のために、どこまで作ると決めたか」を残すと、次にAIへ頼む仕事を決めやすくなります。
公開ページ一本から、制作の依頼書を作ってもらう
まず任せる仕事は、自分の公開サービスページをもとに、紹介文を頼むための依頼書を整理することです。以下は編集側の未実施の提案で、Jamesがこの依頼書を使っていると確認したものではありません。
渡すのは、サービスページの本文・URL・保存日と、今回作りたい文章を一つ指定したメモです。メモは、例えば「自社サイトのサービス一覧に載せる短い紹介文を一案。問い合わせページへの案内を含めたい」と書きます。このメモは自分の希望で、元ページに載っている事実とは分けて渡します。
| 残す項目 | 何を確かめるか |
|---|---|
| 誰に向けるか | 対象の読者が資料に書かれているか。書かれていなければ、人に確認する質問として残す。 |
| 何を伝えるか | 資料に書かれた困りごとと提供内容を、該当する文と一緒に示す。 |
| 何を作るか | 今回のメモで指定した文章と使う場所。追加のページや配信まで、勝手に仕事を広げない。 |
| 何が未決定か | 読者、提供範囲、表現の可否など、人が決めないと書けない箇所を質問にする。 |
依頼文は、次のように書けます。
資料A:公開サービスページの本文・URL・保存日。メモB:今回作りたい紹介文と、使う場所、伝えたいこと。
AとBを読み、紹介文の制作依頼書を作ってください。対象の読者、資料に書かれた困りごとと提供内容、今回の成果物、人が決める必要のあることを整理してください。各項目に、Aの該当する文か、Bの指定を添えてください。
資料に書かれた事実と、メモにある希望を混ぜないでください。読者の悩み、実績、価格、納期、効果を推測で補わず、不足は質問にしてください。今回は依頼書と確認事項の提出までです。紹介文そのものはまだ書かず、送信やページ変更もしないでください。
受け取るのは、制作の条件と根拠が並んだ依頼書と、足りない情報への質問です。価格を決めたり、顧客の需要を確かめたりする仕事を、この整理だけで済ませたことにはしません。
人が確認するのは、今回頼む仕事の範囲
元のページと依頼書を並べて、読者や提供内容をAIが勝手に狭めたり広げたりしていないか、未記載の実績や約束を足していないかを見ます。メモの希望がサービスの条件と食い違っていたら、文章を作らせる前に人が決め直します。
例えば、元資料に納期がないのに、依頼書へ「最短翌日」と入っていたら差し戻しです。対象の読者が不明なため質問が返ってきたなら、その項目を人が決めます。足りない資料をAIの推測で埋めたものと、不足を質問として返したものは分けて扱います。
各項目を元資料かメモまでたどれ、未決定の質問を人が判断できる形で受け取れたら、依頼書を整理する仕事は完了です。文章の制作を頼むのは、その質問に答えてから。最初の一回は、根拠を確かめて直した箇所と、人が確認に使った時間を記録します。手直しが多ければ、まず資料やメモの不足を見直します。
出典・確認範囲
- James Dickerson:地域の事業者向けAIマーケティング講座の案内(2026年10月21日)。完成品と判断の説明という形式、扱う内容を確認。
- 主催者のLumaページ(2026年10月26日確認)。延期の告知と講座形式を確認。新日程と実際の開催内容は未確認。
- James Dickerson:継続的な納品を支える道具の紹介(2026年10月15日、背景資料)。受注後の毎月の作業に関する本人の説明。
調査範囲は前回の10月19日から26日まで。ニュースレターの公開一覧と本文、Xプロフィールで表示された一部の投稿を確認しました。Xには省略された本文があり、全投稿・返信を確認できたわけではありません。登録者向けの講座や録画は取得していません。依頼書の試行、確認時間の短縮、受注や売上への効果は未検証です。