本文へ移動
仕組み採集 Shikumi Field Notes

世界のAI起業家から、次に試す仕組みを集める。

日々の採集 Field note

Liam Ottleyに学ぶ、AIを替える前の引継ぎ準備

今回の焦点Focus

元記事・依頼・下書き・残作業を、元のチャットの外からたどれる形で残す

AIに任せた仕事の資料と途中経過を、手元に残しておく。Liam Ottleyが10月20日公開の動画で示した「別のサービスへ何を持ち出せるか」という問いは、今のAIの使い方を点検する手掛かりになります。

作った人が離れた後、誰が直すのか

Liamは、顧客向けに独自のAIプラットフォームを作る案を真剣に検討したと話しています。顧客の資料や仕事を一つに集められる反面、開発に時間をかけ、その後の保守も引き受けることになります。大手が同様の機能を提供したときに、作り直す負担もあると見ています。8分1秒〜8分29秒

独自に作った仕組みも小規模企業には役立つと認めたうえで、作った担当者への依存、モデルやAPIの更新に合わせた修正を問題にしています。使い始めた日に動くことと、その後も直しながら使えることを分けて考えています。将来の製品や価格については本人の予測で、確認できた導入成果とは区別します。7分10秒〜7分41秒

購入前に「別の場所へ何を持っていけるか」を聞く

17分台でLiamは、導入を支援してもらえるか、実際の月の利用料はいくらか、使うモデルを替えられるかを確かめるよう勧めています。そして、提供会社がなくなったとき、別のプラットフォームへ何を持ち出せるのかを尋ねます。17分14秒〜17分48秒

資料や仕事の記録が残るのか。残っても、それを別の場所で読み、仕事を再開できるのか。自分の事業で使うなら、ここまで確かめたいところです。Liamが資料を取り出して移行できた結果は、この動画には示されていません。

英国政府のクラウド選定の手引きも、提供元へ管理を任せる利点と、別の提供元へ移る負担を比べるよう勧めています。データを別の環境へ出せるよう、公開された標準や形式を使うサービスを選ぶという考え方です。この手引きはクラウド選定の話ですが、任せて得られる便利さと、後で移す手間を一緒に比べる参考になります。

AIに、今の仕事の引継ぎメモを作ってもらう

ここからは編集側の提案です。まずは、AIへ任せている一作業について、元のチャットを読まなくても続けられるメモを作ってもらいます。

例えば「公開記事一本から、メルマガ一通の下書きを作る仕事」です。AIへ渡すのは元記事のURLと確認日、依頼文、今ある下書き、人が確認する基準。すでに直した箇所と理由があれば、それも添えます。公開してよい資料か、提供を許された内容だけを使い、顧客情報や認証情報は入れません。

メルマガ下書きの仕事で、手元に残す内容の例
項目メモに書くこと
元の資料記事のURL、確認日、使った説明の箇所
依頼内容誰に何を伝えるか、書き方、送信前に止めること
今の原稿下書きの保存先と、確認済み・未確認の別
直した理由人が変えた箇所と理由。記録がなければ不明とする
次の作業残る確認事項と、下書きを完成とする条件

依頼文は、例えば次のように書けます。

資料:<元記事のURLと確認日、依頼文、下書き、人の確認基準、記録してある修正理由を渡す>

この仕事を、元のチャットを読み直さずに続けられる引継ぎメモにしてください。先に、渡した資料のうち読めたものと足りないものを報告してください。その後、元の資料、依頼内容、原稿の保存先、直した理由、次の作業を一つのメモにまとめてください。

実施済み、未実施の案、未確認を区別してください。資料にない保存先や修正理由は作らず、不明と書いてください。テキストファイルに保存できる文章で返してください。元資料の変更、外部への送信、公開、設定変更はしないでください。

保存できたら、元のチャットを閉じて読んでみる

人が確かめるのは、メモの説明と元記事が合っているか、下書きの保存先を実際に開けるか、未確認の条件が完了扱いになっていないかです。AIが返したメモは、手元で開けるテキストファイルとして残します。

そのうえで、元のチャットを見ずに「何を作る仕事か」「どの資料を使うか」「原稿はどこか」「次に何を確認するか」に答えられるかを試します。存在しないファイルを案内していたり、決めていない条件を確定していたりすれば差し戻します。未取得の資料は、次に用意するものとして残します。

元資料との照合が終わり、原稿と残作業をメモからたどれれば、この整理は完了です。自動処理やアクセス権、外部サービスとの接続まで再現できたことにはなりません。そちらは移すときに別途確かめます。

最初の一回では、見つからなかった資料や説明し直した箇所、その確認にかかった時間を記録します。元のチャットへ何度も戻るなら、メモに何が欠けていたかを直します。この試行は未実施で、引継ぎ時間の短縮や移行の成功はまだ確かめていません。

出典と確認範囲

確認日は2026年10月24日。前回17日以降の動画を中心に確認しました。本文に使った箇所は英語の自動生成字幕と説明欄を照合し、日本語の自動字幕と17分台の画面も参照しています。映像・音声全編、各製品の現行機能、実際の移行結果は未確認です。動画の説明欄にはアフィリエイトリンクを含む旨の開示があります。