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仕組み採集 Shikumi Field Notes

世界のAI起業家から、次に試す仕組みを集める。

日々の採集 Field note

Marc LouのTrustMRRは、収益の公開を売買の入口にする

今回の焦点Focus

比較可能な収益データから掲載・取引へ進む導線

小さな事業の売上を見るとき、まず、その数字を信じてよいかが気になります。Marc LouのTrustMRRは、支払いデータにつながる収益一覧を公開し、その先に事業の売買を置いています。数字を見せることで、どの話を前へ進められるのか。公開と取引のつながりをたどります。

今回採集する仕組み

比較の入口となるデータを公開し、関心を持つ相手が次に必要とする探索・掲載・取引へ進める。確認できた数字の範囲を揃えることが、入口を作る仕事になります。

収益の確認は、どこまでの確認か

TrustMRRの公開サイトでは、事業ごとの収益やMRRを一覧で見ることができます。公式FAQは、接続した決済サービス等のデータから指標を確認・集計する仕組みを説明しています。基本の閲覧や収益データベースへの掲載は無料という案内です。

ただし、確認されるのは、それぞれのデータと集計条件の範囲です。決済データに売上があることから、事業全体の利益、運用の引き継ぎやすさ、契約や資産を移せることまで確定するわけではありません。

公開データを読むときに混同しない指標
指標見るものそれだけでは分からないこと
累計売上対象の接続データで積み上がった売上現在の月次規模や今後の売上
直近30日の売上その期間の売上毎月続く契約からの売上の割合
MRR月額換算した継続収益手元の現金や、費用を引いた利益
利益・運用情報費用や作業の別資料収益データの接続だけでは確定しない

この表は、FAQの説明を踏まえた読み方の整理です。決済サービスによってMRRや返金の扱いが違うことも、FAQに記載されています。同じ列に並んだ数字でも、定義を見ずに単純比較すると、別のものを比べることになります。

無料の一覧から取引へ

公開一覧の先には、売り手が事業を掲載し、買い手が候補を探す市場があります。売り手向けページは、基本の収益情報を早い段階で見せ、関心を持った相手との確認を進めやすくすると説明しています。

売り手向けページの掲載値(2026年10月4日確認、提供側集計)
掲載項目掲載値読み取れる範囲
買収件数185件過去365日という期間表示あり
買収総額110万米ドル集計期間の詳細は本文から確定できない
買収までの平均時間23日対象案件や外れ値の扱いは不明

いずれもサービス側の集計で、今回独立した取引記録と突き合わせた数字ではありません。完了の定義や案件の分布が分からないので、掲載すれば23日で売れるとは読めません。過去メモの件数と比較した成長率も作っていません。

ここからは編集側の考察です。収益の一覧は、眺めるための情報であると同時に、誰が何に関心を持つかを集める入口にもなります。関心が生まれたあとに、詳しい確認、掲載の目立たせ方、取引の進行が必要になる。その順番に商品を置けるところが、今回見る仕組みです。

掲載料と成約料を分けて見る

有料部分にも、違う対価があります。FAQの売却掲載枠と、専用の料金ページの成約料を分けると、次のようになります。

掲載と成約の料金の違い(2026年10月4日の公式掲載条件)
項目掲載条件何に対する料金か
売却掲載の有料枠Starter $29 / Growth $199 / Scale $499、一回払い掲載・露出の枠
TrustMRRの成約料取引額の3%、売買双方で折半取引成立。売り手・買い手の負担は各1.5%
Escrow.comの費用別途加算、双方で折半取引の決済・預託。取引額で変わる

売り手向けの比較表には「Seller success fee 4–6%」という別表記もあり、専用料金ページと整合していません。ここでは専用ページの3%を採用し、別途の費用と分けました。専用ページの通常4〜6%という説明は、預託費用を含む取引全体の合計で、売り手一人の負担率ではありません。

一覧の数字を確かめる仕事と、取引を完了させる仕事は、それぞれに確認項目がある。最初の証拠を公開すると話は始めやすくなりますが、その後に必要な確認が消えるわけではありません。入口の情報を揃え、残った質問に対応する。この関係は、売買以外の比較サービスにも応用を考えられます。

比較のあとに残る質問を集める

自分の事業で試すなら、公開してよい候補を同じ項目で比べる小さな一覧を作ります。サービス、制作物、道具など、検討している人が本当に選ぶ必要のある対象に絞る。数字の出典、期間、条件も同じ場所に置きます。

その一覧を見た人が、次に何を尋ねるかを残します。候補が絞れたのか、条件が足りずに止まったのか、詳しい相談を求めたのか。閲覧数が増えても選択に使われなければ、比較項目を直す。繰り返し残る質問が見えてから、その先を有料で担う範囲を考えられます。

出典と確認範囲

確認日は2026年10月4日。TrustMRRの公開一覧、FAQ、売り手向け説明、専用料金ページを確認しました。ページの正確な更新日時は不明です。決済データの独立監査、購入候補の評価、取引は行っていません。掲載値、編集側の解釈、試験案を分け、人物の全事業の売上やMRRへ数字を広げていません。