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仕組み採集 Shikumi Field Notes

世界のAI起業家から、次に試す仕組みを集める。

日々の採集 Field note

Pieter Levelsの売上分析の例を、AIへの依頼文にしてみる

今回の焦点Focus

売上の問いをAIへ渡す際に、集計の条件と答えの根拠をどう指定するか

AIへ売上集計を任せるときは、何が分かれば仕事が終わるのかを一文にして渡す。Pieter Levelsが10月11日に示した例は、その依頼を考える参考になります。

Pieterが挙げたのは、複数の販売サイトを使う人が、今四半期の売上が増えたか減ったかを知りたい、とAIへ頼む場面です。利用者が知りたい答えを伝え、AIが必要なソフトを用意する。彼は、こうした使い方が広がると考えています。

Pieterが見ているのは、利用者が済ませたい用事

この発信でPieterが指摘したのは、技術者と、それ以外の利用者の想像するAIの使い方のずれでした。利用者はソフトウェアを作ることを依頼するとは限らない。写真を手で編集したいと伝えたり、販売先をまたいだ売上の変化を尋ねたりする、と説明しています。

売上の例では、AIが販売サイトのAPIにつながる集計画面を作り、定期的に更新するところまで描いています。APIは、別のサービスからデータの取得などを行うための窓口です。利用者自身が、接続や更新処理のコードを書く前提ではありません。

この考えは、今回初めて出た話ではありません。9月10日にも、利用者は動画の編集やチラシの作成などを頼み、コードには触れないと書いていました。10月11日には、具体的な売上の問いと、その裏でAIが作る道具の例まで示しています。

依頼には、画面で何を判断したいかまで書きます。売上を並べる画面ができても、期間や金額の定義がそろわなければ、増えたのか減ったのかを判断できません。自分が答えてほしい問いまで伝える必要があります。

「ずっと自動で更新する」は、本人の見通しとして読む

Pieterは、このような使い方はすでに起きているとも書いています。ただし、今回の投稿には、売上集計で接続した販売サイト、照合した元データ、継続して動いた期間は載っていません。Pieter自身がこの売上分析を実行し、成果を確かめた事例としては確認できません。

同日の別の発信では、必要なときにAIが個人用の道具を作るようになる一方、ECや決済などのサービスは、AIが使う仕組みとして残るとも述べています。彼の見方では、AIが利用者に代わって、既存のサービスとつながりながら用事を済ませることになります。

この見通しを自分の仕事へ持ち込むなら、最初は一回分の集計で確かめたいところです。正しく答えられるかを確かめないまま、複数サービスの連携と自動更新を一度に作ると、どこを直すべきかが分かりにくくなります。

試すなら、二期間の売上を一度だけ比べる

ここからは、本人の売上の例を参考にした編集側の試行案です。この手順での集計はまだ実施していません。まずは一つの販売先について、集計が終わった同じ長さの二期間を選び、顧客の名前や連絡先を含まない、小さなサンプルの売上表で試します。

例えば、AIへ渡す依頼を次のように書きます。

この二期間で、売上が増えたか減ったかを知りたいです。指定した期間と金額の定義で集計し、期間ごとの合計、差額、計算に使った行、除外した行と理由を残してください。資料が足りず判断できない点は、不明として報告してください。同じ表から計算し直せるファイルも付けてください。

依頼に添える材料と条件も、先に決めておきます。

二期間の比較をAIへ頼む際に添えるもの(編集側の提案)
項目渡す内容
元の表日付、金額、通貨など、集計に必要な列を持つサンプル。各列の意味も添える。
期間二つの期間の開始日と終了日。日付の判定に使う時刻の基準も決める。
金額の定義返金、税、送料などを含めるか。同じ内容を二重に差し引かないようにする。
受け取る物問いへの答え、集計表、使った行と除外理由、計算し直すためのファイル、不明点。

AIには、最初に列の意味と欠けているデータを調べさせます。条件をそろえられる部分を集計し、その後で差額と説明を書かせる順番です。意味の分からない金額を、勝手に同じ売上として足さないように頼みます。

人は、小さなサンプルの全行を電卓や表計算でも足し、AIの集計表と照合します。計算に使った行と、除外した行も確かめます。前の期間が0円なら、増減率は出せないため、差額を示して率は計算できないと説明させます。

一回分の完了は、増減についての答えがあり、元の行から計算をたどれ、足りない条件が明記されている状態です。合計が合わない、除外理由が不明、根拠のない説明がある場合は、次の集計へ進む前に直します。

同じデータで計算し直して結果が一致することを確かめたら、次の期間でも試します。その結果を見て、別の販売先を加えるか、定期実行にするかを決めます。任せた後の確認時間と修正した箇所を残すと、どこまで任せられるかを判断しやすくなります。

出典・確認日

確認日は2026年10月16日。10月11日の本人の発信を中心に、9月10日の発言を背景として読みました。