人物紹介 People profile
Pieter Levelsは何者か。自分で作り、長く運営する
今回の焦点Focus
作る・買う・任せるを選び、自分で選べる状態と継続できる運営を両立する設計を学ぶ。
Pieter Levelsは、Nomads.com、Remote OK、Photo AIなどを作ってきた起業家です。levelsioという名前でも知られています。自分で作って売ることに加え、何を外部へ任せ、どう運営を続けるかを学ぶために追っています。
「12か月で12のサービス」で、公開まで進める
2014年3月1日、Pieterは「12か月で12のスタートアップを公開する」という計画を書きました。そこで課題にしていたのは、作り始めたものを完成させて公開することでした。新しい案へ移る前に、外へ出せる状態まで進めるための制約です。
現在のプロジェクト一覧には、有料事業、無料の実験、終了した企画が並びます。すべてが成長したわけではありません。公開数から成功確率を出すより、どの用途で支払いが起き、その後どの事業を残したかを見たいところです。
2024年のLex Fridmanとの対話では、大きな資金調達を前提にするより、自分で設計・開発し、顧客の支払いで事業を作る姿勢を語っています。本人の本MAKEも、アイデアから制作、公開、成長、収益化、自動化、売却という流れを紹介しています。ただし、今回は紹介ページを参照したもので、本の全内容を読んで評価したわけではありません。
AI以前から、異なる用途の商品を持っている
滞在先の情報、リモート求人、写真、室内デザイン。同じインターネット事業でも、顧客がしたいことは違います。次は本人のプロジェクト一覧などから整理したものです。
| 事業 | 誰のどんな用事に応えるか | 観察したい点 |
|---|---|---|
| Nomads.com | 場所を変えながら働く人が、滞在先やつながりを探す | 情報の更新とコミュニティの運営 |
| Remote OK | リモート人材を募集する企業と、仕事を探す人をつなぐ | 求人を出す側と、見る側の価値の違い |
| Photo AI | AIを使って写真を作る | 生成品質と、購入後の提供・対応 |
| Interior AI | 室内のデザイン案をAIで可視化する | 一回の制作を、使う目的のある商品にまとめる |
2024年の対話には、PHP、jQuery、SQLiteなど、使い慣れた技術で作る話もあります。当時の説明であり、現在の全サービスの構成を示したものではありません。ここで参考にしたいのは、特定の技術の名前より、自分で直せる道具を使って商品を出す判断です。
学びたいのは、売った後も続けられる範囲を選ぶこと
商品を売った後にも、問い合わせ、品質の確認、情報の更新、障害からの復旧があります。制作が速くなっても、これらの仕事は残ります。
自分で小さな商品を試すなら、渡すものと一緒に、販売後に誰が何をするかを書き出します。利用者が増えても続けられるか、自分で直すべきか、外部サービスや人に任せるか。Pieterから学びたいのは、この選び方です。
9月9日の本人の報告では、一部の外部ソフトウェアを自作へ置き換えています。一方、ドメイン、メール、ストレージ、サーバー、AIは買い続けています。全部を自分で作る話としてではなく、どの仕事を自分で持つかという判断として読みます。
一人で作ることと、一人ですべてを支えること
2024年の対話にも、モデレーションやサポートを人に任せる話があります。「一人で作る」という紹介から、外注や外部サービスが存在しないと考えることはできません。本人の制作と、事業を支える仕事を分けて追います。
10月2日には、AIで作る速さが新しいアイデアを考える速さを上回るという本人の観察も出ています。速く作れるほど、維持するものを選ぶ必要が増える。この考えは編集側の解釈で、すべての作り手が同じ条件にいると確認したものではありません。
必要な課題が大きな組織での導入や、特定業種の厳しい提供条件へ移ったら、その運営を公開する人を補います。Pieterから提供や維持の実態を追えなくなった場合も比重を変えます。今は、自分で直せる仕事を持ちながら、必要な部分を人やサービスへ任せて続ける方法を知りたいと考えています。
出典・確認日
確認日は2026年10月4日。計画は2014年3月1日、インタビューは2024年8月公開。9月9日と10月2日の報告は2026年の本人の発信です。商品は公式一覧で確認し、学びたいことと試す考え方は編集側の考察として記載しています。