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仕組み採集 Shikumi Field Notes

世界のAI起業家から、次に試す仕組みを集める。

日々の採集 Field note

Liam Ottleyの提案改善案。見積もりを待つ間に商品例を返す

今回の焦点Focus

工場への確認を要する見積もりと、過去の商品例から先に作れる参考案を分ける

工場に見積もりを頼み、商品を探し、提案資料を作る。その間に、相談してきた相手が離れてしまう。Liam Ottleyが日本時間10月10日に公開した対談では、商品調達会社Imprint Geniusのこの悩みを扱っています。二人が考えたのは、依頼された商品の確認を進めながら、過去の商品例を使った参考案を先に返す方法でした。

関税・送料・数量が変わると、見積もりを取り直す

対談相手のIsaac Hetzroniは、企業から頼まれた商品を、品質・価格・納期に合わせて調達する仕事をしています。問い合わせを受けた担当者が条件を聞き、工場を探し、商品と価格をまとめて提案する流れです。Imprint Geniusの公式サイトでも、商品調達と企業向けグッズの事業を案内しています。

Isaacによると、手間が大きいのは工場や価格の情報を集める作業です。以前に調達した商品でも、関税や送料は変わります。注文数量が増えれば、工場に見積もりを取り直す必要もあります。過去の資料をきれいに並べるだけでは、今回の価格を出せません。対談の6分48秒〜

対談では、この確認から資料の完成まで時間がかかると、その間に見込み客を失うことがあると説明されています。そこで二人は、顧客が希望した商品の確認を待つ間に、過去に扱った商品から別の案を見せる方法を考えています。

工場への確認を進めながら、参考商品を見せる

動画の例はマグカップです。顧客が指定した品の見積もりには数日かかるかもしれない。その間に、すでに扱ったマグカップや、そのブランドに合いそうな別の商品を、ロゴ入りのイメージとともに示す。先に参考案を見てもらえば、何を作りたいかを話し合える、という発想です。8分22秒〜9分28秒

ここでは、確定した価格・納期を返す仕事と、顧客が選べる候補を返す仕事を分けています。次の表は、対談をもとにした編集側の整理です。

スマホでは、表を横にスクロールして読めます。

参考案と見積もりの違い
返すもの使う材料・作業先に伝える条件
参考案使える過去の商品例を探し、依頼内容やブランドに合わせて候補をまとめる参考商品・イメージだと明記。今回の価格、納期、製造の可否は未確認
見積もり数量や仕様を決め、工場の回答、関税、送料などを確認するどの数量・仕様・時点の条件で計算した価格かを示す

Liamらは、顧客のブランド情報と過去の商品データを調べ、資料の案を作ってSlackへ戻す仕組みも描いています。担当者がそこで確認し、送信を承認する流れです。9分31秒〜/13分22秒〜

ただし、これは導入前の構想です。動画のタイトルには「3日分の仕事を3分に」とありますが、短縮を測った結果は示されていません。終盤では、チームと相談し、データを調べ、どれほど効果がありそうかを計算する予定だと話しています。工場への確認まで3分で済む方法として読むことはできません。

過去の商品を探せるか。既存の道具で足りるか

Isaacは工場のデータをNotionに置いていると説明します。ただ、担当者がいつデータを見るのかは、これからチームと確認したいとも話しています。保存した資料から、必要な商品を探せるかは確認が要ります。10分28秒〜11分9秒

この方法を試すには、商品例と、その情報を確認した時点が分かる資料が必要です。他社のために作った商品やロゴも、再利用できるとは限りません。見せてよい例を選び、AIで作った画像には提案用のイメージだと添えます。製造できることの証明には使いません。

資料づくりの道具は、すでにあります。Isaacも利用しているというcommonskuの公式機能案内には、商品検索サービスから商品を追加し、ロゴや色を変えて提案資料を作る機能が載っています。まず今の道具で商品を探し、資料を作ってみる。どこに時間がかかるかを確かめてから、AIを追加するか考えられます。

また、参考案を凝りすぎると、無料の準備作業が増えます。Liamは2024年11月の過去の振り返りで、受注につながらない詳しい提案に時間を使っていたと書いています。その後、提案の前に有料の調査・試作段階を設けたと説明していました。今回の会社の料金条件を示す話ではありませんが、個別調査まで参考案に含めるかは、先に決めておきたいところです。

過去の相談5件で、参考案を作ってみる

自分の仕事へ応用するなら、外部へ送る前に、過去の相談を5件選んで試す方法があります。ここからは編集側の提案です。依頼文から社名や個人情報を除き、公開・再利用できる商品例だけで参考案を作ります。新しい見積もりや個別の試作まで始めず、候補を見つけて一枚にまとめるところで止めます。

記録するのは、作成時間に加えて、担当者が直した箇所と確認時間です。参考価格を確定価格のように書いたり、依頼と関係のない商品を選んだりしていないかも見ます。作成が速くても、担当者の確認と修正に時間がかかれば、仕事全体は軽くなりません。

同じ5件を同じ範囲の作業で扱い、既存の道具で作った場合と、AIを使った場合の時間と修正内容を比べます。利用料がかかれば、それも記録します。確認まで含めた時間が減り、参考案と見積もりの条件を保てるなら、続けて試せます。毎回作り直しが必要なら、先に商品資料を整えます。この段階では実際の顧客へ送っていないため、返信や受注が増えたかはまだ分かりません。

出典・確認日

確認日は2026年10月10日。動画の公開は日本時間10月10日4時00分39秒です。英語の文字起こしと概要欄を読み、工程図など一部の場面を確認しました。映像と音声を全編確認したものではありません。業務の説明・導入案は対談中の本人たちの説明で、実装後の成果は未確認です。表と5件の試験手順は編集側の整理・提案です。